じいさん晴耕雨読

じいさんの戯言を記録しています。

2014年07月

    7月23日(土)晴れ
    秘湯の旅~乳頭温泉郷~その3
暑い暑い、昨日も暑かったが今日もうだるような暑さです。
朝のラジオ体操が終わると、汗をかいています。
風が無く、ジトーっとした身体にまとわりつく汗です。
下界は本当に暑いです。
乳頭温泉郷の涼しさが恋しいです。
秘湯巡りを思い出しながら「乳頭温泉郷その3」をつづります。
朝風呂♪青いせせらぎを聞きながら
 午前5時20分、目が覚める。雨音がすごい。天気予報通り今日は雨か、と思いながら障子窓を開けると、雨は降っていない。このすさまじい音は砂防ダムの流れ落ちる音だった。熟睡し気分爽快。
 タオルを持って風呂へ。先客が一人。貸し切り風呂状態。露天風呂で砂防ダムを見ながら湯に浸る。時々、冷たい朝の冷たい風が吹く。寝ぼけた身体が目覚めていく。風呂の縁に両手を置き、両手の上に顔を横たえてボンヤリと砂防ダムから流れ落ちる水を眺める。美空ひばりの「川の流れのように」を口ずさんだ。覚えているのは所々。帰宅してから歌詞を調べた。文字で見ると一段とステキな歌詞。
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♪知らず知らず 歩いてきた/細く長い この道/ 振り返れば 遥か遠く/故郷(ふるさと)が見える/
 でこぼこ道や 曲がりくねった道/ 地図さえない それもまた人生/ああ 川の流れのように ゆるやかに/いくつも 時代は過ぎて/ ああ 川の流れのように とめどなく/空が黄昏(たそがれ)に 染まるだけ/生きることは 旅すること/終わりのない この道/ 愛する人 そばに連れて/夢 探しながら/雨に降られて ぬかるんだ道でも/ いつかは また 晴れる日が来るから/ ああ 川の流れのように おだやかに/ この身を まかせていたい/ ああ 川の流れのように 移り行く/季節 雪どけを待ちながら/ああ 川の流れのように おだやかに/ この身を まかせていたい/ ああ 川の流れのように いつまでも/青いせせらぎを 聞きながら♪
 
川の流れは人生によくたとえられる。人の一生なんて海に流れていく川の水の一滴。五木寛之の『大河の一滴』も浮かんできた。そして鴨長明の『方丈記』ゆく川の流れは絶えずしてもとの水にあらず よどみに浮かぶうたかたはかつき消えかつ結び・・・が浮かんできた。
 人生最後の4コーナー、「せせらぎを聞きながら おだやかに 身をまかせて過ごして行こう」なんて少しセンチな気分になっていた。
大釜温泉
 今日の秘湯巡りは大釜温泉から。妙乃湯から歩いて10分とかからないが、雨が降って来そうなので車で移動。宿の前で記念撮影していると
「シャッター押しましょうか」
と従業員。心配りがうれしい。9時35分、手を振りながら宿を後にする。
 宿の建物がおもしろい。廃校となった小学校の建物を移築し、旅館にしたのだという。言われてみると玄関の三角屋根は昔の校舎の玄関だ。
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 朝も早いせいか、入浴客はわれわれだけ。空に黒雲がわいている。雨が心配だ。
鶴の湯温泉
 昨日入湯できなかった鶴の湯温泉へ。テレビや旅行雑誌に登場し、乳頭温泉郷の代表ともいえる鶴代湯温泉。さすがにぎわっている。屋根もない、天井は空、周りの囲いもない草茂る自然。こんな自然が人を解放するのだろう。混浴だ。おばちゃん、おばあちゃん達も入っていくる。
 湯の色は牛乳色。牛乳は乳色。乳頭温泉の名前の由来は、このお湯の色から?でも待てよ、乳頭っておっぱいの乳首でしょう。
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「乳頭温泉って、どうして名前がつけられたのですか」
「・・・乳頭山ってあるんですよ。それで乳頭温泉って言われるのです」
そうか、山の名前からこの温泉名が命名されたのか。ということは、乳頭山の形はおっぱい?雲のため視界が悪く、今回、望むことが出来なかった。
 帰りに田沢湖駅の構内に近辺の山や川、温泉、施設を配置したジオラマがあったが、そこにも乳頭山はない。ますます気になる。帰ってからインターネットで調べると、こんなふうに説明されていた。
「秋田県側から見ると乳房を伏せた形に見えるので「乳頭山」と名付けられている。一方、岩手県側からは烏帽子のように見えるので、「烏帽子岳」や「烏帽子山」と呼ばれている」
写真も載っていた。確かにおっぱい形の山だった。疑問が解け、心も安らいだ。
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 乳頭温泉の牛乳色も感激したが、江戸時代を思わせる宿の建物群に感動した。
休暇村乳頭温泉郷
 今回最後の温泉休暇村温泉。雨が降り出し、露天風呂に入るなり音をたてて本降りになってきた。先客は一人。
「本格的に降ってきましたねえ。屋根があってたすかりますねえ」
「どちらから」
「千葉県の柏からです」
「千葉県ですか、私達も千葉県です。・・・外房方から」
「・・・昨日は秋田駒ヶ岳に登ったんですよ。高山植物がいっぱい咲いてましてきれいでしたよ」
「どのくらい歩かれるんですか」
「八合目までバスで行って、そこから歩いて2時間くらいかかりました・・・」
「ここへはよく見えられるんですか」
「ええ、毎年3泊くらいで来るんですよ。下のホテルを起点に温泉巡りですよ・・・この夏、今度は白馬の方へ行く予定なんですよ」                         
夫妻二人旅。子どもたちは仕上がって家の留守番は子ども夫婦がしているので、二人で好きな山に登っているのだという。こんな老後もあるか。背筋がピンとのび姿勢がいい。
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 昼食はここのレストラン。昼食をすませれば田沢湖に寄って新幹線に乗るだけ。温泉巡りも終了。
「どうもご苦労様でした」
と、旅の無事を感謝して生ビールでカンパーイ。
 田沢湖駅でみやげを買って午後3時12分こまち24号で東京へ。東京着午後6時4分。
 東京駅午後7時特急、午後8時30分帰宅。
 疲れたあー。
 今日4回目の風呂に入って就寝。
 
ヒャー疲れた、疲れました。
たった1泊2日の旅なのに、思い出して記録しようと思うと、なかなか思い出せないものです。
写真も、文章を書いていると、あの場面の写真を撮っておけばよかった、なんて思えてきます。
書き残したところがまだまだありますが、ひとまず「秘湯の旅~乳頭温泉郷~」 おしまいにします。
ありがとうございました。

    7月25日(金)晴れ
    秘湯の旅~乳頭温泉郷~その2
妙乃湯
 宿の妙乃湯に到着。暖簾のかかった小さな玄関、土間、洋傘ではなく唐傘。低い天井、狭いフロントに秘境宿という雰囲気が漂っている。しかし、ステンドグラスの電灯、廊下の窓にかかったしゃれた暖簾、漆塗りのイスやテーブル、天井のスポットライト・・・全てがモダンだ。女性に人気の宿だというが、うなずける。
 館内の説明。館内というよりも温泉の説明であった。金の湯、銀の湯が頻繁に出てくる。浴槽の名前かと思っていたら温泉の泉質らしい。金の湯は酸性鉄泉、銀の湯はナトリウム塩泉の泉質のことらしい。7つの浴槽。浴槽毎に泉質や場所が図で説明されるが、ふん、ふんと聞き流す。聞き流すと言うよりも初めての客にとっては図も内容も理解できない。こんなに詳細に説明するとは、やはり温泉が売りなのだろう。
 長い説明が終わって、狭い廊下を2階の部屋へ。部屋の下は澄んだ川。宿到着と同時に風呂というのが旅の定番だが、先ほどまで温泉三昧だったのでお茶とお菓子を食しながら横になる。
 それでもしばらくすると
「・・・6時夕食。もう1時間しかないぞ、風呂に行こうか」
浴衣に着替えて風呂へ。浴槽に歴史を感じる。銀の湯にゆっくり浸る。半日、硫黄の臭いに包まれていたので、透明で清澄感ある温泉を身体も欲していたのであろう。
夕 食イメージ 4

 6時、夕食。
「お飲み物は」
「まずは、生ビールからいこうか・・・生ありますか・・・」
生ビールが来る前に、手元にある食前酒の山モモ酒のグラスを持ち、
「朝早くからご苦労さまでした・・・(略)・・・カンパーイ」
M氏の音頭で乾杯。そして生ビールが来るとまた「カンパーイ」。今日4回目の乾杯である。目の前には皿に盛られたサラダ。なるほ女性に人気の宿なんだ。刺身はマグロやハマチではない。田沢湖産の紅マスと岩魚。焼き物は岩魚の塩焼き、そしてきりたんぽ鍋、ご飯は秋田こまち・・・と地元の御馳走が次々に出てくる。
 「地酒にしようか?」
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とビールの次は日本酒。女性に人気の宿、ワインが美味しいにちがいない。
「ワイン、ボトルでお願いします」
と定年おっさん達には珍しく高価なワインを注文。哀しいかなワインの味がわからない。
「スーパーで買う安いワインと同じだね」と、ヒソヒソ声になる。(すみません)
「福島、群馬、新潟、秋田と秘湯の旅を実施したので、次は栃木か山形あたりにするか」
「そうだなあ、次は米沢牛なんか食べながら・・・」
「鬼怒川の奥の八丁ノ湯、女夫淵・・・など、秘湯も良いなあー」
今回の旅が終わっていないのに、次の旅行地の選定である。
 そして、あと何回この秘湯の旅が実施できるかという話題になった。せめてあと10年、70代前半までは実施できるだろうと言う一方、年々体力がおとろえている実態も話し合った。飲んで語っている今の様子を見ると、しばらくは元気でだろう。元気でありたいものだ。いや、必ず元気だ。
オシャレな宿
 部屋のオブジェ、照明、料理・・・全てが凝っている。
「どうして、こんなにオシャレな宿なんですか」
「ええ、女将が東京でデザイン関係のお仕事された方なんですよ。それでこのような和風の中にも洋風が取り入れられているんですよ・・・廊下に女将さんの写真が飾ってありますので・・・」
和風なのに洋風が入っている。しかし嫌みでなく洒落ている。廊下の写真はビップと一緒の写真もある。女将さんはもう一つの宿を経営され、そちらの方だという。
今日最後の温泉へ
 「8時からは男風呂が露天風呂になるなあ、露天風呂入ろうか」
8時からこの宿自慢の露天風呂が女性から男性に暖簾が代わるという。
時計は9時になろうとしている。夕食の後はまた風呂へ。年季の入った浴槽、電灯ではあるがランプが秘湯の雰囲気を醸し出す。
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「虫さんや葉っぱさんは、この妙乃湯の温泉が大好きです。時々、入りに来ますので網ですくってあげてください。虫の良い話ですが・・・ 妙乃湯 」
こんな文が書かれてあった。洒落ていますねえー。おつですねえ。
 夜の露天風呂はあのうるさくてやっかいなアブはいない。半身浴になったり首までたっぷり浸かったり、目を閉じて秘湯を味わう。川の音が半端じゃない。良く見ると砂防ダムから流れ落ちる滝の音だ。ライトアップされた滝がまた美しい。
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 風呂からあがると、喉はカラカラ。浴場の出口に「ブナ林の水」と書かれた水が準備されていた。水道水も湧き水。美味しい。水気を失った身体はコップ3杯の水を一気に吸収した。美味い、美味い。
 M氏は車の運転で疲れたのだろう、寝入っていた。O氏とテレビを見ながら近況を語り合った。
「・・・最近、眉毛がぬけてしかたないんだ。頭の毛もドンドン薄くなるし」
「眉毛というと、長いのが時々あるだろう。鏡を見て気がつくよ」
「そうそう、一本だけ長い毛が耳にはえていたり・・・」
「むかし、村山富市首相の眉毛の長いのにビックリしたが、その歳になって来たんだ」
「とにかくすぐに疲れるよ・・・」
退職して4年目、互いに歳をとっていくことを嘆いた。
 テレビを見ながら時々話をしていたら、寝入っていた。

  7月24日(木)曇り
   秘湯の旅~乳頭温泉~ その1
4回目となる秘湯旅「乳頭温泉郷」の旅を整理をしました。
旅が一過性の旅行で終わることがないように、少し詳細な記録に残したいと思います。

上総一ノ宮駅午前7時17分「旅の祈願」
 各会員は最寄りの駅から乗車し、午前7時17分発上総一ノ宮駅発快速列車に集合。会員は8名であるが、今回は1名欠席の7名。グリーン車に乗り込むとすでに座席は向かい合わせにセットされている。荷物を棚に上げ座る。まずはいつもの儀式。旅の安全を祈願してビールで乾杯。でも1名はコーヒー、酒が飲めないのではない。M氏は今回、田沢湖駅に着いたらレンタカーの運転係になっているのだ。
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 東京着8時45分、通勤で混雑する時間帯。足早の通勤者にぶつかりそうになりながら、新幹線乗り場へ急ぐ。東京駅9時08分こまち9号出発。ここでも座席を向かい合わせにし、車内販売で好きな飲み物を注文する。T氏が梅酒と梅ジュースを持参。私は梅ジュースをいただく。
「うめー、胃がスッキリする。梅と砂糖だけ・・・」
「いや梅と蜂蜜と酢を入れて・・・」
美味いはずだ、蜂蜜を入れてあるという。
「奥さんが造るの」
「ちがうよ俺が造くるんだ。梅酒もジュースも・・・」
「うそー」
「家のは飲むだけだよ・・・」
梅酒もジュースも彼が造った3年物だという。
人は見かけによらないとはこのことだ。豪快な彼が梅酒やジュースを造るという。一つ一つ梅を吟味しビンに入れ造る場面を想像したら、苦笑するしかない。(ごめんなさい)
酒は「秀(ひで)よし」
 田沢湖駅着11時59分。ガラス張りの近代的な駅舎。
「なんだか田沢湖駅に似合わないねえ」
「東北の自然や文化など考えて建設したのか・・・不思議な建物・・・」
はるばる北国秋田に来たのに、土地に合った駅舎の設計はできないかと全国一律を嘆く。こうして現状を批判したり嘆くのは、定年おっさん達の特権というか癖だ。
 昼食場所を探す。
「美味しいお店どこですかねー、お姉さんおすすめのお店は」
「ああ、どこも美味しいですよ」
「お姉さんが食べるとしたらどこにする」
「わたしですか、みなさんのお好みもありますし・・・」
女性の駅従業員も困っているが、笑顔で応対してくれる。
駅前の「そば五郎」という蕎麦屋さんへ。全員天ぷら蕎麦を注文。ソバが出る前にまた旅の安全を祈願してビールで「乾杯」。
 みやげ物屋も兼ねている。地酒コーナーに惹かれる輩も。
「どれが人気ですか」
「・・・秀よし、ですかねえ」
「秀吉・・・秋田と秀吉?」
後で聞くと「秀(ひい)でて良い」、つまり「秀よし」だという。なるほど、納得。豊臣秀吉とは無関係であった。
鶴の湯、お湯の入れ替え 
 7人乗りのワゴン車、M氏の運転で出発。まず乳頭温泉を代表する「鶴の湯温泉」に。アスファルトが途切れて砂利の細道になる。
「おお、秘湯に近づいている」
「秘湯はこれじゃなくては・・・」
とブナ林の道を揺られながら進む。
5月の連休に来たというW氏が
「ミズバショウの群生地が間もなくだ。秋田駒ヶ岳が見えるのだが・・・」と解説してくれる。
あいにくミズバショウの季節は終わり、大きな葉だけがミズバショウの群生地を証明していた。このあたりの最高峰秋田駒ヶ岳は雲がかかって望めなかった。(残念)
 突然、満杯の駐車場が目の前に。鶴の湯温泉到着。テレビで見た光景だ。股旅姿の木枯し紋次郎が出てきそうな古い宿が道の両わきに並ぶ。
 今日は露天風呂浴槽を掃除したばかりで、まだ6割までしか湯がはいっていない。
「お湯がきれいですよ。座れば胸あたりまでの湯量です。よかったら入浴しても良いですよ」
と言ってくれたが、断念。明日再度来ることにして、次の黒湯温泉をめざす。
黒湯温泉
  団体客で混でいる。埼玉県から来たという60代後半の男性と同湯。温泉を巡って旅する60代後半の温泉マニア。
「今まで行かれた温泉で一番良かった温泉はどこですか」
「一番ですか。・・・難しいねえ・・・良いところいっぱいあるので・・・」
「そこを、あえて一つ選ぶとしたら」
「・・・カミカワ温泉なあー」
「カミカワ?」
聞き慣れない温泉名に聞き返した。
「埼玉県にある温泉だが、ここは良い温泉だ・・・」
東北や群馬や栃木ではなく、それも埼玉県だという。
「次はどこですかねえ」
「そうだなあ、酸ヶ湯温泉もいいなあ。でもカミカワ温泉が一番だ」
やけにカミカワ温泉をもちあげる。
「最寄りの駅は?」
「あれは八高線の駅だ。絶対おすすめだ」
旅から帰ってもこのカミカワ温泉が気になって仕方なかった。インターネット「埼玉県かみかわ温泉」で検索した。ありました、ありました。八高線が通っていました。写真で見る限りこの黒湯とは対照的な近代的な温泉でした。一度訪ねなくてはいけません。温泉マニアに日本一と言わせるの温泉を。
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孫六温泉
 黒湯から人一人、やっ通れる山道を5分下る。川に出る。川の対岸に黒い木造の家屋が点々としている。木造の橋を渡り、一番大きな家屋へ。「湯めぐり帖」を提示してスタンプをもらう。事前に「湯めぐり帖 乳頭温泉郷」というスタンプ帳を購入しているので、これが入湯券。
 乳頭温泉郷7箇所がこの「湯めぐり帖」で回れるのだ。ハガキの大きさで一湯一枚の7枚つづり。宛名を書く表下には温泉の写真と泉質・効能と温泉案内。裏には入湯する宿のスタンプが押印される。切手をはれば郵便葉書にもなる。この夢「めぐり帖」は1500円。温泉の入湯料は500円から550円。7湯全部めぐればお得お得。旅好きなM氏とW氏が下調べをして購入してくれたのである。おかげで私など毎回ただついて行けば良い「社長旅」である。
 入湯客はわれわれ7名。湯治場の面影を残す小屋を通って、透き通るきれいな露天温泉に。黒い板塀の小屋があちこちに点在する。隣の小屋をのぞくと配管が折れ、浴槽も凹んだ岩だけとなっている。冬の雪害だろうか、客が少なくなって未改修なのだろうか。
 「孫六」、なんと風情ある名前ではないか。この辺鄙な地に初めて小屋を建てた人の名前だろうと、連想した。しかし、その予感は違っていた。旅行後にパンフレットを読んだら、次のように温泉の歴史がつづられていた。「孫六温泉の誕生、それは開祖・田口久吉翁の思いから始まっています。・・・(略)明治39年5月より浴槽の設置と客室の建築を行い・・・(略)」最後まで読んでも「孫六」には触れられていなかった。
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蟹場温泉
  玄関に「秘湯の宿蟹湯温泉」の提灯。その下に大理石と思われる光沢の石で造られた蟹が鎮座していた。受付で「湯めぐり帖」にスタンプを押してもらって、さあ浴槽へと思いきや、サンダルに履き替えてまた外へ。ブナ、カエデの林をぬけると沢の流れ。沢のほとりに露天風呂。緑の葉に太陽が輝いている。先客が5・6人入浴中。
 着替え小屋は男用、女用と二つに分かれている。裸になって浴槽へ。浴槽は一つのみ。そう、混浴なのだ。残念ながらと言おうか、予想通りとい言うか入浴客は男性のみ。首まで浸かって浴槽の縁の岩に頭をもたれて、ボンヤリと陽に光る緑のカエデを眺める。
「痛い、痛い・・・」
タオルを振り回す輩(やから)。アブがいる。夏だ。昔むかし、ふるさと会津の川で水浴びや魚捕りをしていると、よくアブに刺されたことを思い出した。昼間の露天風呂は贅沢感いっぱいで優雅であるが、アブがいただけない。顔の周りをブンブン飛び回る。癒されていた気分もタオルを振ったり、「止まったぞ」とばかりに叩くしぐさは現実にもどされる。まして刺されもすれば、優雅さも癒しも吹き飛んでしまう。
 蟹場の由来は付近の沢に蟹が多く住むことから名つけられたという。蟹は「かに」ではなく「がに」と発音し「がにば温泉」と呼ぶ。
 
  ああ、疲れました。パソコン打ち疲れました。続きは後日またパソコン打ちします。急がずに、少し詳しい旅の作文にしたいと思います。

    7月23日(水)曇り
    秋田県乳頭温泉郷に行ってきました
22日23日、1泊2日で秘湯の会メンバー7名で秋田県に行ってきました。
今回は乳頭温泉です。
新幹線で田沢湖駅へ。
駅からレンタカーで温泉巡り。
1日目・・・孫六温泉、黒湯温泉、蟹場温泉、妙乃湯(宿泊)。
2日目・・・大釜温泉、鶴の湯温泉、休暇村乳頭温泉郷。
2日間で7箇所の温泉に入りました。 
午後8時30分に帰宅。
疲れました。
旅の報告は後日します。

   7月21日(月)曇り
  夏休み、御宿海岸賑わいました

午後3時30分ころ、海岸に散歩に行きました。
夕方の散歩は久しぶりです。
ヒャー、朝の海岸とは別な世界が展開していました。
夏です。
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そう、夏休みになっていたのです?
まして、3連休最後の日です。
臨時交番も開設され、大にぎわいでした。
スピーカーからは迷子のお知らせ。
ビール片手の人、大声でわめいている人・・・。
日常からの脱出でしょうか、開放的な人、人、人・・・。
海の家もにぎわっています。
駐車場も満杯です。
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カメラを持って、ビーチサンダルを履いて、砂浜を歩きます。
定年おっさんが海岸に向かってカメラを構えます。
カメラを持った定年おっさん、周りから浮いています。
カメラを構え、遠慮がちにシャッターを切ります。
そう、ビキニのお姉ちゃんが闊歩しているのです。
「このおっさん、チカン」と思われているのでは?
砂に足をとられながら急いで帰ってきました。
1年ぶりに賑わっている御宿海岸です。
でも、40年前は2キロの網代海岸がパラソルで埋まっていました。
40年前に比べると少し寂しいです。
御宿海岸(網代湾)、夏休みです。
 

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