5月29日(水)イメージ 1
       雨のひびきがしめやかに
今日は雨でした。
降ったり止んだり。
どんよりたれ込めた雲の下の景色は淋しげです。
高校時代に学習した詩、「都に雨の降るごとく」が思い出されます。
40年以上も昔のことなのに、現代国語のN先生を思い出しました。
ガリ刷りのプリントを使っての現代詩の歴史でした。
今思えば、教科書の発展教材としてN先生が作ってくれたものだったんです。
素敵な先生でした。
45人のギュウギュウ詰めの教室でした。
学生服では暑い、初夏でした。
「都に雨の降るごとく/わが心にも涙ふる・・・」
ここまでしか、覚えていません。イメージ 2
でも、七五調の詩のリズムが思春期の心にビンビン響いたのを覚えています。
    都に雨の降るごとく      
          ヴェルレーヌ (鈴木信太郎訳)
都に雨の降るごとく
わが心にも涙ふる。
心の底ににじみいる
このわびしさは何ならむ。
 
大地に屋根に降りしきる
雨のひびきのしめやかさ。
うらさびわたる心には
おお 雨の音 雨の歌。イメージ 3
 
七五調、いいですね。
詩はやっぱり七五調です。
最近、表現も言葉も難しい詩が流行していますが、五音七音の詩が好きです。
 
曇った空から大地に屋根に雨が降っています。
わびしい、くすんだ景色に映ります。
紫陽花が雨に濡れています。
撫子も雨に濡れています。
でも、花のある場所は明るい景色です。
うらさびしくなりそうな光景も、そこだけは明るく感じます。
雨のひびきがしめやかに聞こえた一日でした。