大義名分と実利とが一致する時、初めて人は動く
2月16日(火)晴れ

朝ドラ原作の小説「土佐堀川 広岡浅子の生涯」読み終わりました。
スゴイ女性がいたものですねえ。
九州の炭坑で荒くれ坑夫達を説得する場面が印象的でした。
そして、人を動かす極意とはここにあるのかと感動。

「うちはやりまっせ。断固実行するわ。時間かけて説得するしかない」
浅子は商人なので、人間は心だけが大切であるなどとは言わないことにしている。
ほとんどの人間は自分の損得優先の論理によって支えられている。
大義名分と実利とが一致する時、初めて人は動く。
この折衝についても、相手方の実利を考えた上でやらなければ、おそらく暗礁に乗り上げることになろうと思った。

そして、市川房枝さんに説教する場面が感動。

「自分で出遭うた悲しみ、苦しみをこやしにして、どこまで這い上がれるか、勝負や。
忍耐づよう努力を積めば、必ず道は開ける」
「環境が悪い、条件が悪いいうて不満いうたかて、人間大きゅうはならん。自分を深めるためには、悪い条件の中でうんと苦労することや」
房枝は身じろぎもせずに聞いた。

房枝とは後に婦人参政権運動、青鞜派運動に参加した国会議員の市川房枝さんです。
「アンと花子」の「村岡花子」も出てきます。
おもしろかった。
ほんとにビックラポンでした。
ちなみに小説にはビックラポンは登場しません。