今夜も大合唱です

95日(土)晴れ

朝のうちは曇っていたので、雨が降ってくれるかと期待していたら、午後からは青空が広がり暑い休日になりました。

 

秋は夕暮れ、夕日のさして山の端いとう近うなりたりに・・・・

日入りはてて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。

                   「枕草子」

 

日が沈んでも風はなく暑い夕方でした。

虫たちは今夜も大合唱です。

おれはここにいるぞ、と自分の存在をアッピールしながら歌っています。

今年の秋は終わり、精一杯歌おう、生命を燃焼しよう、と声をふり絞っています。

「下腹に力を入れて、全身で唄うのです・・・」懐かしい音楽の先生の声が聞こえて来るようです。

「ウマイとかヘタではなく、自分らしく精一杯歌えばいいんです。それが自己表現です。人生はいかに自己を表現するかです・・・自己表現は恥ずかしさが付きまといます。でも、恥ずかしさを乗り越える勇気を持つことが大事です・・・」

思春期で唄うのをためらう生徒に対して、S先生がいつも説いていたメッセージです。

「出来る、出来ないかではなく、全力でやるか、やらないかの違いですよ」

人生の後半になって一段と心に響きます。

今夜の空は曇って月が見えません。

でも、虫の合唱には月が、それも満月がふさわしいので、月も描きました。

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