じいさん晴耕雨読

じいさんの戯言を記録しています。

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大義名分と実利とが一致する時、初めて人は動く
2月16日(火)晴れ

朝ドラ原作の小説「土佐堀川 広岡浅子の生涯」読み終わりました。
スゴイ女性がいたものですねえ。
九州の炭坑で荒くれ坑夫達を説得する場面が印象的でした。
そして、人を動かす極意とはここにあるのかと感動。

「うちはやりまっせ。断固実行するわ。時間かけて説得するしかない」
浅子は商人なので、人間は心だけが大切であるなどとは言わないことにしている。
ほとんどの人間は自分の損得優先の論理によって支えられている。
大義名分と実利とが一致する時、初めて人は動く。
この折衝についても、相手方の実利を考えた上でやらなければ、おそらく暗礁に乗り上げることになろうと思った。

そして、市川房枝さんに説教する場面が感動。

「自分で出遭うた悲しみ、苦しみをこやしにして、どこまで這い上がれるか、勝負や。
忍耐づよう努力を積めば、必ず道は開ける」
「環境が悪い、条件が悪いいうて不満いうたかて、人間大きゅうはならん。自分を深めるためには、悪い条件の中でうんと苦労することや」
房枝は身じろぎもせずに聞いた。

房枝とは後に婦人参政権運動、青鞜派運動に参加した国会議員の市川房枝さんです。
「アンと花子」の「村岡花子」も出てきます。
おもしろかった。
ほんとにビックラポンでした。
ちなみに小説にはビックラポンは登場しません。

Eテレ「100分de名著~良寛詩歌集~」がおもしろい
12月24日(木)曇り
NHKテレビの「Eテレ」がおもしろい。
昔、教育テレビと呼んでいたチャンネルです。
教育という冠が付いていたせいか、その昔はおもしろくありませんでした。。
自分からチャンネルを合わせるようなことは、まずありませんでした。
それが、このところEテレを積極的に見ています。
歴史物の「知恵泉」、生き方の「仕事の極意」、時々だが「日曜美術館」、そして「今日の健康」と、積極的に見るようになりました。
今月12月は、「100分de名著『良寛詩歌集』」に凝っています。

・名主の長男に生まれたのに「なぜ出家しようとしたのか?」
・自分の寺を持つことなく「なぜ乞食に徹した生き方を選択したのか?」
・僧侶は説法や説教という形で、仏の道を言語化して民衆に伝えるのが一般的なのに、多くの漢詩や和歌を残しているが「なぜ表現活動にこだわり続けたのか?」
これらの疑問を解いていくためには、二つのキーワードが重要になると私は考えています。
一つめは「どんぞこ目線」・・・(中略)・・・二つめのキーワードは「徹底した言語化」です。
良寛は、「嘆き」や「愚痴」のようなものも含めて、まるで「観察日記」でもつけるように、一つ一つをありのままに書き留めています。そうすることで、「悲しみ」や「老い」、「病」、「死」までも冷静に受け止め、あたかも人生全てを修行の場としようとしていたようにも思えます。では、そうした「言語化」を通じて、良寛は何をしようとしたのか? 実はそれが一番大事だと思うのです。そこにあるのは、「自分自身」や「自分とは異なるもの」との徹底的な対話と、それらをより深く理解しようとする強靭な意志ではないかと思います。

古典は難しいもの、古いものと思っていました。
でも伊集院 光さん(タレント)・竹内陶子さん(アナウンサー)と中野東禅さん(龍宝寺住職)の問答が、実にわかりやすくおもしろいです。
昨日23日で「良寛」は終了です。30日に再放送があります。(残り1回ですみません)
来月1月は「内村鑑三『代表的日本人』」が予定されています。
現役で働いていた時代は見る余裕もありませんでしたが、今はタップリ時間があり幸せです。

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大村さんノーベル賞、「農家育ち、定時制教師出発点」
10月6日(火)晴れ

今朝の朝刊1面は「大村氏ノーベル賞 熱帯の感染症 失明防ぐ薬」の文字が躍っていました。
80歳、バリバリ働いている現役。
ノーベル賞受賞者は裕福な家庭に生まれ、旧帝国大学卒という印象が強い。
しかし今回の大村さん、農家育ち、定時制教師が出発点。
新聞、テレビで、生い立ちや業績、日常の生活が報道されています。
高校時代はスポーツに明け暮れていた、というのもいいですねえ。
「きょうだいで遊んでばかり、高校のころも、机はいつもほこりをかぶっていた」
「200億円以上は北里研究所に入れた」
「祖母からは『人のためになることをしろ』と教えられた」
「父からは勤勉さを」
「母親のカイコを飼いながらつけていたノートからは科学する心を学んだ」
生まれ故郷の韮崎市には「韮崎大村美術館」を寄贈。
その美術館のそばには温泉とそば店を開いた。
小中学生に第一線の研究者が講義する活動を続け次世代の育成に力を入れている。
・・・・スゴイ人ですねえー。
テレビのインタビューの答弁がさわやかですねえー。
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                                         平成27年10月6日 朝日新聞朝刊

1月6日(火)曇りのち雨
「己を磨くために、人は学ぶんじゃ」
空は曇っています。
今朝の午前6時は星も見えず雲に覆われて真っ暗です。
なま温かい強烈な南風です。
海岸を散歩しようと途中まで出かけたら砂混じりの強風です。
散歩コースを急きょ変更し、小学校校庭へ。
15分ほど歩いて、体操へ。
強風のため記念館裏庭でのラジオ体操になりました。
一日中強風が吹き荒れました。
当地の最高気温18度、夕方5時でも16度。
4月上旬の陽気だったそうです。
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                                                『花燃ゆ』NHK出版より
Yさんから手紙が来ました。
先日の大河ドラマ「花燃ゆ」に感動したという感想です。
吉田寅次郎(伊勢谷友介)、小田伊之助(大沢たかお)、毛利敬親(北大路欣也)会話に心を熱くしたという内容です。
寅次郎「皆に問いたい。『人は、なぜ、学ぶのか?』・・・己のためだ。己を磨くために、人は学ぶんじゃ」
伊之介「『人は、なぜ、学ぶのか?』・・・この世のために、己がすべきことを知るために学ぶのです」
藩主毛利敬親「人こそ、この長州の宝じゃ」
と言って二人を不問にし、江戸遊学を許す。
・・・・文章にしてしまうとそれほど感動しませんが、ドラマは迫力でした。
私も胸が締め付けられ目頭が熱くなりました。
「己を磨くために、人は学ぶんじゃ」
「この世のために、己がすべきことを知るために学ぶのです」
イケメン二人の演技迫力ありました。
そして「人こそ、この長州の宝じゃ」、こんなリーダーが欲しいものです。
「人は、なぜ、学ぶのか?」
出世やお金や名誉・・・じゃないようですねえー。
もう少し若いときに、このことばに出会いたかったあー。
でも、今、出会えてよかった。
 

    6月27日(金)曇り時々小雨
    人間「ゴマすり」が大事
午後3時30分から「放課後子ども教室」でした。
紙芝居を読んでいるときは、熱中して聴き入ってくれます。
塗り絵も、最初は熱中しますが、30分もすれば、飽きてきます。
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おしゃべりが多くなります。
「こら、静かに」と、ついつい言ってしまいます。
塗り絵が完成すると
「先生、見て、見て、どう?」と評価を求めて来ます。
「うん、上手い、上手い・・・ここ工夫したね」とほめるようにしています。
でも、どの子にも「上手い、上手い」の評価なので、「何だ、みんなに上手いと言うじゃないか?」というような顔をします。
もっと、多様なほめ言葉を持っていなければ、と思います。
今朝の新聞(朝日新聞)、心に残りました。
仕事から離れたせいか、うなずきながら読みました。
「出世する人間としない人間は、何が明暗をわけるのか」というテーマです。
小宮山さん
 <要は人間がしっかりしていること>
1,礼儀正しいこと
2,気配りが徹底していること
3,嫌みがないこと
  <古典に学ぶ>
・「敬してこれを遠ざく」の応用
・「先義後利」を徹底させる
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中野さん
  <仕事ができる>と評価される人の共通点
・誰に対しても腰が低い・・・ゴマのすれる人
 <ゴマすりに大切なこと>
・伝えるタイミングや場所も適切に判断する
・相手のタイプを見極めてゴマをする
・ふだんは誰も気づかない点だと喜びが大きい
  <ゴマすりの効用>
・ゴマすりは相手のやる気や能力を発揮させる
・ゴマすりは人間関係を円滑にする
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ひゃー、「ゴマをすろう」とは衝撃的。
「礼儀正しい、気配り、嫌みがない」言葉を変えれば「ゴマすり」かもね。
「放課後子ども教室」も、子どもたちにいかに「ゴマをする」かが大切なんですねえ。
それが子どものやる気や能力を発揮させるんですねえ。
そして、「静かにしなさい」なんて言わなくて良いと言うことですかねえ。
「ゴマすり」、難しいですねえ。
クレージーキャッツ主演映画「日本一のゴマすり男」 なんて、ありましたねえ。(古い人です)

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